フィリピンにて広くビジネスを手掛ける S Division Holdings グループの須見一に、金融商品取引法違反行為が認められ、業務停止・禁止が命令されました。
無登録で 200 億以上の集金を行ったとされ、被害額は過去2番目に大きな事件となっています。
本記事では4,000 人以上の被害者を生み出したこの事件について詳しく解説していきます。
名前:須見一
会社名:S DIVISION HOLDINGS INC.
株式会社 STEP CAPITAL MANAGEMENT など
事業内容:M&A、コールセンター、不動産、レンディング、メディア等
須見一はフィリピンを拠点に 18 社の経営をしている実業家です。今回業務停止命令が出たのは
フィリピン法人「S DIVISION HOLDINGS INC.」と日本法人「株式会社 STEP CAPITAL MANAGEMENT」の2社でしたが、他にも M&A や不動産など多くの法人を経営していたようです。
いずれの会社もフィリピンが拠点となっており、須見一は自身の SNS にて
「今、最も投資に適した国 “フィリピン”」などと語っていました。経営者としてのキャリアは 11 年を超えており、政財界や地元有力者とのコネクションを活かしながら事業拡大に成功していたようです。
須見一が代表を務める「S DIVISION HOLDINGS」はフィリピンの資産運用およびコンサルティングの会社です。通常の投資と少し異なり、外国社債への投資を勧誘することをメインとしていたようです。一般的な投資や株購入において元本保証は法律違反ですが、社債投資では元本が返還される投資手法です。株よりも比較的リスクが少ない投資であることから、一部では人気の金融商品となっています。
実際に S DIVISION HOLDINGS でも「元本償還されるのでリスクが少なく利率が高い」などと説明し、勧誘行為が行われていた様です。
ですが、S DIVISION HOLDINGS が行っていた社債投資は、現実的ではないほどの高配当であり、
投資額を増やせば増やすほど利率が上がるというあまりにも違和感のあるものでした。
あり得ないほどの高配当であることから、人気を集めていたものの SNS 上では、
「年利 36%(!)で出資したのに約束の利払日からもう 3 ヶ月も遅れている」
「予定の利払い日の1週間前くらいに海外からの送金の規制が厳しくて 1〜2 ヶ月待って欲しいとの内容で手紙を受け取ったものの 2 ヶ月を過ぎても連絡なし」
などの口コミが散見され、詐欺の可能性を感じている方が数多くいる様子でした。
また、これら社債の販売を行う際は国への届出が必要ですが、須見一が経営する S DIVISION HOLDINGS は届出を出しておらず、金融商品取引法違反で業務停止命令を受けています。
集めた額が 200 億にも登ることから、各メディアで大きな話題を呼び、日本経済新聞でも取り上げられていました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE285BQ0Y3A620C2000000/
調査によると集めたお金は S DIVISION HOLDINGS の運転資金に回されたようで、実際に社債の運用があったかは定かではないものの、無許可で違法行為を行っていた会社であることは間違いないと言えます。
運営実績は定かではありませんが、無許可で社債の販売を行なっていたという時点で違法業社であるうえに、ありえないほどの高配当、さらには一定期間以降は支払いがされていないことなどを考えると、99.9%始めから詐欺目的で作られたものだと考えられます。
違法行為を行っていた須見一ですが、数年前に与沢翼との関係性があったようです。
2人は Youtube の対談にて「誰でもできる」「再現性 100%」などと謳い情報商材を紹介していました。
須見一は与沢翼が運営する与沢塾に所属していたようで、その繋がりからこの Youtube 撮影に繋がったと思われます。
動画内では「アホでも馬鹿でも必ず売れる!」との発言がありましたが、商材購入者からは
「詐欺ツールを売りつけやがって 購入した俺が馬鹿だったのか・・・・」といった声も見られ、非常に怪しい商材であったと思われます。
須見一と与沢翼は情報商材の販売のみならず、セミナーの実施やコンサルなども行っていた様ですが、評判は悪いものばかり。信憑性の低い商材であったと言えるのではないでしょうか。
ウルフ村田を取り上げた際にも与沢翼が登場しましたが、きな臭い詐欺案件に与沢翼は本当によく登場しますね。 ウルフ村田と与沢翼について興味のある方は下記記事をお読みください。 【ウルフ村田、与沢記事へのリンクをお願いします。】
いかがでしたでしょうか?この記事は業務停止命令を受けた S Division Holdings グループ代表の
須見一について詳しく調べてみました。支払いがされないとの声が多くみられることから、須見一は詐欺師の可能性が高いといえるでしょう。ただ、逮捕まで至っていないことから、詐欺師と断定するのは難しいのも事実です。
しかしながら、無許可で 200 億もの大金を集金し違法行為を行っていたことは間違いありません。本ブログでは投資詐欺と思われる案件や、詐欺師と思しき人物について引き続き調査をしていきます。甘い勧誘は詐欺の可能性が高いことを頭の片隅においていただき、十分にご注意いただければと思います。